島で暮らすこと
1日瀬戸内海の豊島で過ごしてみました。
私が行ったことがあるのは直島、犬島。
どちらも瀬戸内海に浮かぶ離島。
日本の現代アートの聖地と呼ばれる場所で日本以外にも海外からのアートファンも多く訪れます。
今回初めて訪れた豊島も同じく現代アートの美術館や作品が島の至る所に点在し、島民ののんびりした暮らしぶりと自然、アート作品に触れることが出来ます。
人口は800人。
島には小さな商店が数件あるくらい。
夜は街灯もなくて7時には真っ暗。
ご飯を食べて、なんか口直しにジュース飲みたいなと思って自動販売機を探しに外に出ても、暗くて田んぼなのか道なのかわからない。
まさに闇の中。
民家の近所にイノシシも出るらしく、怖くて宿にすぐ引き返す。
ちょっとそこまで…が無理なのだ。
昼の緑と海と空以外は何にもない解放感と夜の灯りもない真っ暗闇の空間、
このどちらもが島の自然。
昼間はショルダーバッグひとつぶら下げて島を巡り自然とアート作品に触れる。
身軽にしたのに、カバンを持っていることさえも本当に馬鹿らしくなる。
所有する事が自然の中や旅ではわずらわしくなる。
お金が入った財布を何度も投げ捨てたいと思うくらい。
もう健康な体があれば何にもいらないって思う。
自分があんなにモノを手放したのに、ものすごく持ちすぎている気がする。
何がゆるミニマリスト目指してますだ!
アホか。
エセゆるゆるゆるゆるゆるゆるゆるゆるミニマリストだ!
と思う。
生きていくのに50枚も洋服は不要。
靴も何足もいらない。
ベッドもいらない。
本当に少なくて生きていける。
もちろん高価なものも不要。
ただ、古い宿。
島には古い家しかない。
古い家に古い畳。
古い布団。
古い床。
虫だらけ。
ダニだらけ。
夜はうしガエルの鳴き声と何だか虫がコソコソ動く音。
体中をダニがチクチク刺している気がする。
とにかくずっとチクチクする。
もう立って眠りたい!
体と床との接地面をなるべく極限まで減らしたい!
手持ちの服とフェイスタオルを布団にして、チクチクと戦いながらうとうとしながら寝れたのは2時間くらい。
きっとこれも数日で慣れてしまうから、私たち人間は本当に強い。
他の女の子達は皆へっちゃらでしたし。
朝方は寒い。布団がない。
タオルを首に巻いてしのぐ。
タオルを首に巻くだけで暖かさを感じる。
こんな過ごし方もリアルな島の暮らし。
憧れだけではない、リアルな姿。
都会に疲れたので、なんか島に癒されたくて…。
こんな気持ちは上から目線だと思う。
↑島に行く前の私の気持ちだ。
都会は色々大変だし、島なら何にもないからあんまり大変じゃないでしょ?
自然が癒してくれるよね?
みたいな。
いやいや、全然大変だよ!
移動は船だから交通費がかかる。値段は安くない。
船に乗って週一回は食材を買いにいかないといけない。
食材の値段は日本中さほど変わらない。
お金、かかります。
虫、います!
島のリアルな姿も受け止めてこそ。
自然には豊かさと厳しさのどちらもあるということを身を持って知る事ができました。
頭で想像していたイメージを遥かに上回っていました。
本当に島に行って良かったと思いました。
たくさん手放し始めたたからこそ、
もう一度現実を知るべきだと思いました。
今朝は早朝の船で小豆島へ。
小豆島を一周し、船で姫路へ。
姫路から大阪へ。
夜には東京へ帰ります。
また続きます。